アメリカ法入門書の読み比べシリーズ、今回は最後の4冊目です。
現代アメリカ法入門 アメリカ法の考え方 /日本評論社/丸田隆
実はこの本、手元に届いてパラパラめくってみたときに、「なんだか読みにくそうだな」と思って敬遠していた本なのです…。なので、4冊の中で1番最後に読みました。
なぜ敬遠していたか。それは、縦書きで書かれていたからです。
とくにアメリカ法の解説書って、英語を併記することが多いこともあり、横書きの本がほとんどなんですよね。
なので、最初に手に取った時にの第一印象は、著者のこだわりや癖が強そう…というネガティブなものでした。
しかし実際に読み始めてみると、驚くほどに読みやすい。
第1章第2節『アメリカの法文化』の冒頭で、「ある国の法を学ぶときにその国の歴史や文化を理解することは重要である。」と述べられており、全体を通して、考え方の背景や歴史が分かりやすく織り込んであります。
図表や写真も挿し込んであり、また著者のロースクール留学時の体験談なども交えながら語られているため、具体的なイメージを思い浮かべながらスルスルと読み進めることができました。
ぱっと見の第一印象で決めつけてしまうのってよくないな、と大変反省しました。
なお、内容としては、契約法などの個別の法律の中身というよりは、裁判所の構成や権限、裁判の手続、陪審制度など、アメリカの司法制度に重点を置いたものとなっています。
これで、読み比べの対象となるアメリカ法入門書は以上です。
読み比べと言いながら、1冊ずつの本の感想をただ順に書いてしまった形になってしまったので、次回改めてまとめ記事を書きたいと思います。
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